今をさかのぼる1300年前の文武の御世、大宝律令(701年)により全国は畿内と七道に分けられ、摂津の国には13の郡が置かれました。
その一つに川辺郡があり、現在に当てはめますと伊丹市、尼崎市、宝塚市、猪名川町、三田市にまたがって南北に長い武庫平野といわれる区域で、ちょうど「伊丹酒造組合」組合員の蔵元の所在がすっぽりと包まれるような形となっています。
江戸時代には摂津は「津の国」とも呼ばれ、江戸初期の劇作家井原西鶴が『西鶴織留本朝町人鑑』に「津の国のかくれ里」として、「清酒発祥の地・伊丹」の賑わい振りを描いていますように、伊丹郷は永らく日本の酒造業の中心地であり、また極上の清酒の生産地でありました。
その歴史と伝統を受け継ぎ、今も伊丹を中心に六つの名醸蔵元が点在しています。
伊丹に「大手柄」「老松」「白雪」、三田には「千鳥正宗」「武庫泉」そして猪名川町に「花衣」があり、その地域の風土にとけあった味わい豊かな「清酒」を造りつづけています。
どうかこれからも皆様の地元の「お酒」として末永くご愛飲いただきますように